2013年4月、福岡市・福岡アジア都市研究所(URC)・九州先端科学技術研究所(ISIT)は、ビッグデータとオープンデータに関する研究会、「ビッグデータ&オープンデータ研究会in九州」(BODIK (BigData & OpenData Initiative in Kyushu))の設立を合意しました。
活動内容
BODIKは以下の5つをミッションとして活動していきます。
- 九州地域のビッグデータ、オープンデータに精通したエンジニアや、データサイエンティストなどの人材育成
- 九州地域のIT企業、ユーザー企業へのビッグデータ、オープンデータの最新技術情報や事例紹介等の情報提供による地域経済の活性化
- 九州地域の地方自治体が保有するデータのオープン化を促進し、公共サービスの向上、効率化に貢献
- ビッグデータ、オープンデータに関連した国のプロジェクトやビジネスに繋がるための基盤となる人的ネットワークの構築
- ビッグデータ(オープンデータ)にワンストップサービスでアクセスできるWebサイトの構築
設立背景
現在のIT業界を席巻するGoogle, Amazon, Facebookなどは、データ分析を駆使した事業を展開しており、ビッグデータの利用にも長けています。さらに2012年はビッグデータ元年と言われたように、今では一般企業においても、ビッグデータの利活用が経営戦略上重要な課題であり、差別化要因の一つとなってきています。IT業界だけでなく、医療、公共、流通などあらゆる分野でビッグデータを分析した予測が行われ、新しいサービスが誕生し、既存サービスの改善が進んでいるところです。
また、2009年にティム・バーナーズ=リー氏(wwwの父)が「生データを公開しよう」と呼び掛けた事により、オープンデータの運動が始まり、マシンリーダブルなフォーマットであるLOD(Linked Open Data)が広まったことにより、オープンガバメント運動の機運も高まってきています。英国や米国では、政府が持っている生データをマシンリーダブルなフォーマットで公開したことにより、Mashup(web上に提供される情報・サービスを組み合わせる)が促進され、新たなサービスや価値が生まれています。日本での取り組みは、まだまだ遅れていますが、福岡市他4市が2013年4月1日に「ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会」を設立するなど、オープンデータの活動も活発になってきているところです。
このような大きな潮流である、ビッグデータとオープンデータに関わる、研究者、エンジニア、ユーザーなどが連携・交流する場として「ビッグデータ&オープンデータ研究会 in 九州」が設立されます。九州地域でのビッグデータ&オープンデータにかかわる人材育成、地域経済の活性化に貢献することを目的に、人的ネットワークの構築、ワンストップサービスでデータにアクセスできるWebサイトの構築などを実施していきます。