AI・DXスクール受講者の感想 – 公益財団法人 九州先端科学技術研究所

AI・DXスクール受講者の感想

A I開発者向け応用研修を受講して

学習環境ついて

今回の研修は講座のウェビナーで使うオンラインツールZoomの他に、事前学習用のEラーニングツール、連絡用のSlackが準備されていました。

Eラーニングツールは単元毎に分割されていて使いやすく、また受講を進めたくなるようなエフェクトのあるものであったので楽しんで受講することができました。動画も速度を1.2倍、1.5倍、1.8倍として再生できるので講師のスピードに合わせて調整することができ、使い勝手が非常に良かったです。

連絡用として使われたSlackは、システム開発者の中ではよく使われている情報共有ツールです。テキストベースのやり取りが可能で、チャンネルというのをいくつも作れます。システム開発であればプロジェクト毎にチャンネルを作り、メンバーで情報共有するために使ったりします。ファイルの添付や様々なツールとの連携機能もあるので、使いこなすと連絡(通知)はSlackに集約するような使い方もできます。今回チーム作業となるため、講座連絡用とチーム用の二つのチャンネルを準備いただきました。オンラインでのチーム作業となるため、メンバー同士のやり取りやチーム課題に関しての講師への質問など活用できました。

講座について

今回の講座は、チーム作業となります。四つの課題からチームで一つを選択して取り組む、もしくはチームを組んで課題も持ち込みで参加することもできました。私が受講した第1期では、持ち込みで参加しているチームもありました。私は個人での参加でしたので、初めて会う人と同じチームになりました。

講座としては全部で4回あり、第1回目はA Iプロジェクトの実施で重要な「要件定義術」、第2回目、第3回目は課題に対応したグループ開発、そして第4回目が成果発表会という構成でした。

第1回目の講座は、「要件定義術」を学ぶために例題とA Iビジネス企画シートという与えられたフォーマットを使って、開発する際の企画をチームディスカッションし、チーム別に発表・全体共有しました。その後、第2回目以降に向けてチームで取り組む課題決めがあり、その後の開発方針(担当分けなど含む)を話し合いました。私たちのチームは課題の希望が二つに分かれていたのですが、まずは希望が多かった方であり、かつ参加者の中にその課題に対する思いの強い人がいたので画像処理系の課題を優先して取り組むことにしました。講師の方から早く終われば二つの課題に取り組んでも良いと案内があったので、可能であれば次に時系列系の課題にも取り組むことにしました。

第2回目〜第3回目は全体で話をすることなく、チーム別に開発状況の進捗確認と課題のディスカッション、今後の進め方を協議しました。私が受講した第1期は年末年始を挟んでいたため、第2回目と第3回目の間が3週間空いてました。基本的に開発は毎週の講座の時間外で各自が行う形でした。その他、3週間空いていた期間には一度チームメンバーだけで集まって状況確認と方針決めをしました。そのおかげもあって、今回は当初可能であればと言っていた二つの課題に取り組むことができました。チームメンバーだけで集まった際に、一つ目の課題の終着点と二つ目の課題の方向性を決め、第3回まで各自取り組むことにしました。第3回で一つ目の課題はまとめに入れたので二つ目に本格的に入ることにしましたが、二つ目に取り組んだ時系列問題はさすがに時間が足りず、もう少し探求したい気持ちが残ったまま期限となりました。

最終回である第4回目では、開始後30分ほどのチーム内調整をした後、各チームの発表がありました。発表に対して講師によるコメントやアドバイス、そして他チームメンバーからの質問やアドバイスなどの時間がありました。他チームが進めている内容や課題なども知れて、取り組んだ課題以外の知見も得られる回となっていました。

チームのメンバーにもよると思いますが、私が参加した今回のチームは実務でデータ分析をしている人も多く、課題に対する解決法を担当分けして取り組み、結果を見せ合ってどれが最適かを決定づけていくような進め方をしました。一人では時間的に1モデルしか試せなくても他のメンバーの結果を見ることで複数モデルの特徴など見えたので非常に勉強になりました。また、担当分けされていて手法は違うものの、扱う課題、データは同じであるので途中つまづいた時などはチーム用のSlackでメンバーに相談して進めることができました。チーム用のSlackには講師も入っているので、技術的なところなど講師に相談することもできました。

感想

参加する前はオンラインで初めて会う人とチームを組むというのは難しいと思っていました。しかし、初回に講師の方が入ってフォローしてくださったり、毎回の講座でもチームに一人は講師がついてフォローしてくださったので、初めて会う人ともスムーズにチーム作業が進められました。データ分析の課題は答えが一つではないし、アプローチも色々あるのでチームで進めることで色んな意見や進め方を同時に学べたと思いました。

今回の研修を受けてみて、会社内でA I担当としてデータ分析など一人でしている方などは、同じ目線で取り組む人との意見交換ができる場として良いのではと思いました。私自身も一人で勉強しているところだったので、他の人の目線や気づきを共有できて大変有意義に感じました。

また、課題持ち込みで参加していたチームは、取り組みたい課題に講師であるプロからの意見をもらいながら、最後の発表会では他のチームの受講生からの意見ももらうことができるので試す場としては非常に有効なのではと感じました。

全体を通して、機械学習に関して学んだことを実践できる場として良い研修だと感じました。A Iプロジェクトの一員となり、短期間ですがプロジェクトの実施を疑似体験することができたので、個人での手法の学習が終わった人などは特におすすめだと思います。