人材育成事業(技術セミナー等) – 公益財団法人 九州先端科学技術研究所

人材育成事業(技術セミナー等)

2017.10.18, 10.20 開催:モノづくりフェア2017セミナー「超精密加工の最前線」

■概要
九州先端科学技術研究所(ISIT)は、地方創生推進交付金事業「地方発イノベーション創出環境の構築」に向けた取り組みを進めています。この度、モノづくりフェア2017(会場:マリンメッセ福岡)で、現在、連携推進体制の構築が進む大学等研究機関(九州大学・理化学研究所)の有望な研究・技術である「超精密加工に係わる技術」について紹介するセミナーを2部構成で開催しました。
また、モノづくりフェア2017開催の3日間(18日~20日)、ブース出展(E68)も行いました。

■プログラム

【第1部】
平成29(2017)年10月18日(水)16:00-16:45
テーマ:超精密加工・計測技術による加工の高度化
講師: 黒河 周平 氏
(九州大学 工学研究院 機械工学部門 教授)
場所: マリンメッセ福岡 2F セミナー会場C
参加者:32名

最近の電子デバイスでは、高速化・高集積化と集積回路の素子・配線の微細化の進行により、技術的・コスト的な限界が近づいています。そのため、別の観点から、三次元デバイスを始め、省エネルギーに貢献するパワーデバイスや新規MEMS等の研究開発が進められています。これらの次世代電子デバイスは、従来のSi(シリコン)に替わる新しい材料・基板を用いており、新しい加工技術を必要とするものです。特にSiC(シリコンカーバイド)・GaN(窒化ガリウム)・ダイヤモンド等の優れた性能を有する基板は、極めて硬く化学的にも安定しているため、その加工技術にはブレークスルーを必要とします。
・本セミナーでは、電子デバイスの発展を支える製造プロセス、特に超精密化学的機械研磨(CMP)技術を利用した高能率・高品位加工プロセスと、3D-ICに必要な応用技術など、将来の加工プロセスの構築を目指した事例を幅広くご紹介します。

【第2部】
平成29(2017)年10月20日(金)15:00-15:45
テーマ:ナノからピコ精度へ向かう超精密加工テクノロジー
講師: 大森 整 氏
(理化学研究所 大森素形材工学研究室 主任研究員)
場所: マリンメッセ福岡 2F セミナー会場C
参加者:31名

最先端の光学機器や計測機器の性能を決定付ける光学部品やセンサーは、心臓部品(クリティカルコンポーネント)であり、機器に求められる性能に応じて、一層高い精度が求められます。こうした背景のもと、これまで電解インプロセスドレッシング(ELID:エリッド)研削やイオンショットドレッシング法をベースとした超精密、ナノ精度機械加工プロセスの研究を進めてきました。
・本セミナーでは、超精密加工事例を中心に、ナノを超える「ピコ」精度を目指した超精密加工テクノロジーの構築についてご紹介します。

■主催
公益財団法人 九州先端科学技術研究所(ISIT)