情報収集・提供事業(市民講演会) – 公益財団法人 九州先端科学技術研究所

情報収集・提供事業(市民講演会)

2005.5.15 開催:平成17年度マルチメディア市民講座

■テーマ
「あなたのプライバシー、護られてますか?」
~情報化社会でわが身を護るIT技術の展望~

情報通信月間参加行事

■日時
平成17(2005)年5月15日(日) 13:30~16:00

■会場
NTT夢天神ホール(岩田屋本館7階)

■プログラム

【基調講演】
「暮らしのセキュリティとバイオメトリクス」
 最近、金融機関やカード会社の正式なホームページを装い、アクセスした 人から暗証番号を盗み取るオンライン詐欺「フィッシング」などの事件が多発 しています。また顧客情報漏えいなどの個人情報が流失したというニュースは 枚挙にいとまがありません。今後もさらに個人の権利と利益を守るための 情報保護管理体制の強化が求められています。
 本講演では、個人情報の漏えいや不正使用を防止する数あるセキュリティ 技術の紹介と、いま最も注目を集めているバイオメトリクス技術(生体認証)に スポットをあて、その認証技術の概要や社会的な背景、またプライバシー保護へ の今後の課題などさまざまな視点から情報化社会の安全について考えました。

講師 瀬戸 洋一 氏
株式会社 日立製作所 主管研究員
◇プロフィール◇
1979年 慶応義塾大学大学院終了(電気工学専攻)
同年、(株)日立製作所入社、システム開発研究所配属、衛星画像処理技術、 医療情報処理技術、地理情報処理技術、情報セキュリティ技術の研究開発 を担当。セキュリティ研究センタ副センタ長、セキュリティビジネスセンタセンタ長を歴任後、現在、同研究所ユビキタスセキュリティ担当の主管研究員として勤務。著書に「サイバーセキュリティにおける生体認証技術」(共立出版)、「ユビキタス時代の情報セキュリティ」(日本工業出版)、「情報セキュリティ事典」(共立出版)など。

【研究紹介】
「なぜ、バイオメトリクス?」
~ネット社会で「私であること」を証明するために~ 

 最近、本人確認のための技術として、一人ひとりの固有の生体情報を使った 本人確認の仕組み(バイオメトリクス認証)が、身の回りで徐々に増えてい ます。 たとえば一部の銀行が、掌の静脈パターンで本人確認を行なうATMを採用したことや、顔写真や指紋、虹彩などの生体情報が記憶されたICチップを埋め込んだ パスポートが、使用される予定であることからも、これを伺うことができます。
今回の講座では、バイオメトリクス認証がなぜ?使えるのか、使うときに何に 注意したら良いかなど、ISITでの研究を具体的な事例を交えながらご紹介しました。

講師 上繁 義史
(財)九州システム情報技術研究所(ISIT)第2研究室・研究員
◇プロフィール◇
1997年3月 九州工業大学大学院工学研究科(電気工学専攻)卒業
1997年4月 国立鹿児島工業高等専門学校に電気工学科助手として勤務。
2000年4月 講師に昇任
2001年4月 助教授に昇任
2003年4月 (財)北九州産業学術推進機構に知的クラスタ招聘研究員として
勤務。早稲田大学理工学総合研究センター九州研究所
客員研究員(1年間)
2004年4月 (財)九州システム情報技術研究所に第2研究室研究員として入所。

■主催
財団法人九州システム情報技術研究所(ISIT)

■後援
福岡市、福岡市教育委員会

■協賛
情報通信月間推進協議会

■参加者
51名