人材育成事業(技術セミナー等) – 公益財団法人 九州先端科学技術研究所

人材育成事業(技術セミナー等)

2002.7.30 開催:第16回ISIT技術セミナー

■日時
平成14(2002)年7月30日(火)13:30~17:30

■会場
福岡SRPセンタービル 2階 SRPホール
福岡市早良区百道浜2-1-22

■テーマ/講師
「自治体電子化実現のための基盤技術の動向」
・第1部「電子政府における認証基盤の構築とその課題」
     宮川 祥子 氏 慶應義塾大学 看護医療学部 専任講師

・第2部「電子自治体の実現プロセスと技術課題」
     西森 康裕 氏 アクセンチュア株式会社 官公庁本部 シニアマネージャー

■内容
第1部「電子政府における認証基盤の構築とその課題」
 商取引や入札、投票など、これまで対面によって行われてきた様々な社会行為・経済行為がインターネット上で実現されつつあります。これらのアプリケーションの実用化に際しては、インターネットが信頼できる情報通信基盤であること、すなわちネットワーク上で相手を確実に識別し、安全な通信を行うための機構が不可欠です。ネットワーク上での活動における「本人証明書」となる、公開鍵認証基盤(PKI)をベースにした電子証明書の流通と利用は、インターネット上で安全な通信を行うにあたって重要な役割を担うと考えられています。また、現在2003年に向けて行政の電子化(電子政府プロジェクト)が急ピッチで整備が進んでいます。この電子政府において、認証基盤がどのような役割を果たすのか、国民へはどのような影響があるのか、そして電子政府の実現と安全な運用における課題について解説しました。

第2部「電子自治体の実現プロセスと技術課題」
 電子自治体とは、住民へのサービスレベルの向上と行政事務の効率化という相反する目標を同時に達成するための手段です。これらの目的を達成するためのヒントは、民間企業の改革手法の中にあります。CRM、BPR、アウトソーシングといった民間企業で生まれ、行政でも導入されつつある手法を活用した電子自治体のあるべき姿とその実現プロセスについて説明しました。
 また、電子自治体の推進を重要施策の一つに掲げ、先進的に取り組まれている国内外の事例とあわせて、自治体間で整合性を確保すべき点を中心に、技術的な課題・標準化の動向についてご紹介しました。
 最後に、電子自治体をトリガーとした地域産業の活性化について、皆様と意見交換させて頂きました。

■講師プロフィール
宮川 祥子 氏
 慶應義塾大学 看護医療学部専任講師 博士(政策・メディア)
 専門領域:情報検索・情報セキュリティ政策・ネットワークコミュニティ

西森 康裕 氏
 アクセンチュア株式会社 官公庁本部 シニアマネージャー
 GPKIの構築、中央府省及び地方公共団体における汎用受付システムの仕様検討等に従事
 地方公共団体行政サービスオンライン化促進協議会事務局

■主催
(財)九州システム情報技術研究所(ISIT)

■参加者
111名