ARおもちゃ: Multiplayer Holographic Tabletop Gaming – 公益財団法人 九州先端科学技術研究所

ARおもちゃ: Multiplayer Holographic Tabletop Gaming

少し前に気になっていたAR玩具のSpatial: Multiplayer Holographic Tabletop Gamingとそれを真似してやってみたことをご紹介。
まずは動画をご覧ください。

こちらのデバイスは、現在多くの人が体験できるスマホARのようにカメラの映像の上にCGを重ねるのではなく、透明な板を利用して利用者の目で見た本物の現実の世界にCGだけを重ねる光学シースルー方式が用いられています。

仕組みは非常にシンプルで、学校の理科で習う鏡の反射と見える像の関係が使われています(下図参照)。ただし鏡に相当する部分は透明な板なので、向こうが透けて見えて現実空間にCGが存在するように見えるという仕組みです。
また枠の上に取り付けられたカメラがテーブルに置かれた目印(マーカー)を認識し、その位置にCGを追従させることができます。

光学シースルーARというとこれまでHoloLensやMeta2などのヘッドセットが発売されていましたが、いずれも15-30万円程度と高価なのでなかなか気軽に体験できませんでした。
また、ヘッドセットは年齢制限もあるため子供が体験できないという難点もありました。
これに対してこのデバイスは誰でも手軽に体験できるというメリットがあります。

非常に面白そうなので体験したいのですが、現在Kickstarterで資金を調達中なので発売はまだ先の来年3月予定とのこと。
そんなに待ちきれないので自分で作ってみました。

ただし残念ながら工作が苦手なので枠は作らずに既存のラックを使用し、そこにハーフミラーを吊るしています。また、タブレットの代わりにノートPCのディスプレイを使用して映像を映しています。

見た目は不格好ですが、なかなか綺麗に表示されることがわかりました。
ここまでできることが分かると、3Dプリンタなどを使って枠も作ってみたくなりました。
それは今後の課題ですが、せっかくなのでキャラクターの操作を独自にアレンジ。
前記事でも使用した手の動きをリアルタイムに計測するLeap Motionと連動させてみました。

こちらも実際にやってみると、気持ちよく動きました。今後、趣味や研究の中で色々なことを試していきたいと思います。
ご興味がある方がもしいれば弊所で体験できますのでお気軽にご連絡ください。

オープンイノベーション・ラボ 吉永