マテリアルズ・オープン・ラボ (MOL)
有機・無機・金属ナノ材料より構成される光機能素子・デバイスの創製に向けた基盤技術の開発を行っています。
ご挨拶

当ラボは、光科学、材料科学、分子組織化学分野で培ってきた確かな研究力と豊富な経験を駆使して、有機材料、無機材料、プラズモン金属ナノ材料を構成要素とする新奇光機能素子・デバイスの創製、既存素子・デバイスの性能向上に向けた独自の開発研究のみならず、グリーン・ライフ分野における産業界のニーズと大学等研究機関のシーズを繋ぐべく、産学官連携の下で開発研究を推進します。
また、学研都市に集結している大型分析機器を最大限に活用し、当該分野の企業が抱える課題に対応するための相談窓口を設け、課題解決にむけた分析・解析の支援を行います。
ディレクター 山田 淳(研究所長兼務)
テーマ
グリーン・トランスフォーメーション(GX)に資するナノ材料、光機能素子・デバイスの創製、ならびに評価・解析技術開発
1. 金属ナノ材料より構成される光機能素子の創製に向けた基盤技術の開発
〔ナノ材料グループ〕 研究グループ長 山田 淳
可視~近赤外域でプラズモン共鳴吸収を発現する金・銀ナノ粒子に表面化学修飾を施し、ナノ粒子の組織化やフィルム化を可能にする条件を確立し、新奇光エネルギー変換素子、光センシング素子、有機材料とプラズモンナノ材料のコラボレーションによる革新的光デバイスの創出を目指します。
2. 次世代有機半導体光デバイスの創製に向けた革新的な共通基盤技術の開発

〔有機光デバイスグループ〕 研究グループ長 八尋 正幸
企業や大学等研究機関と連携し、有機ELをはじめ、有機太陽電池、有機トランジスタなどの有機光エレクトロニクスデバイスの研究開発を行うなど、これまでの概念にとらわれない有機半導体のポテンシャルを最大限に発揮できる革新的な共通基盤技術となる有機光デバイスを実現します。
3. よろず相談「分析NEXT」と核とする産学官連携による企業等の研究開発支援

〔事業推進室〕室長 山本 竜広
高度な分析機器と多様な分野の専門技術を活用することで、地域企業・スタートアップ等の製品・研究開発における課題解決の支援を行い、新商品・新サービスの創出を推進します。
また、幅広い分野の技術的課題に対応するため、大学等研究機関・支援機関等との連携ネットワークを強化・推進します。
具体的な取組み
ナノ材料グループ
- ナオ粒子の力学特性評価法開発とデバイス化に向けた基盤技術開発
- ナノ粒子含有フィルム材料の諸特性評価技術の開発
- 材料内ナノ粒子の力学特性評価のための基盤技術開発
- 分析NEXTにおける分析・解析技術への応用展開
- 次世代モビリティ指向材料の接着界面解析技術確立と産学連携強化
- 科学技術振興機構未来社会創造事業「界面マルチスケール4次元解析による革新的接着技術の構築」プロジェクトの分担実施
- 電子顕微鏡を用いた材料接着界面の構造評価法の構築と技術支援
- 九州大学次世代接着技術研究センターとの連携による、九大学研都市地区における接着技術研究開発の産学連携拠点化への貢献
有機光デバイスグループ
- 高性能・高信頼性有機ELデバイスの作製技術および評価技術の構築
- 企業や有機光エレクトロニクス実用化開発センター(i-opera)と連携したフレキシブル有機EL作製プロセス開発、面封止技術開発と評価技術の確立
- 高効率、高耐久性、耐熱性を有する勇気ELの開発と標準化
- 大学発ベンチャーの研究開発支援
- 次世代グリーンテクノロジーデバイスの創製と高性能化
- 九州大学と連携した温度差不要の環境熱電変換デバイスの開発(M.Yahiro, C.Adachi et.al., Nat. Commun., 15:8115(2024))
- 有機/無機プロブスカイト太陽電池の高性能化と高再現性を両立した作製技術の確立
- 有機光エレクトロニクス研究開発拠点の形成
- 九大学研都市地区での次世代の科学技術を支えるR&D拠点形成「分子システムバレー」の形成
事業推進室
- 分析・解析よろず相談事業『分析NEXT』の推進
- ISIT・福岡市・九州大学・九州大学学術研究都市推進機構(OPACK)の四者連携による地域企業・スタートアップ等の技術課題解決支援による新商品・新サービスの創出支援
- 地域企業等の研究開発支援の推進
- 企業・スタートアップ等の先端科学技術の啓発・技術講習・交流を促進することによる地域企業等の研究開発支援
- 研究・分析機関等々の連携の推進
- 福岡市産学連携交流センター(FiaS)を中核とするナノ分析・解析拠点形成の推進
- グリーントランスフォーメーション(GX)事業の推進
- サーキュラーエコノミー・カーボンニュートラルに関連する技術相談・対応支援

