交流・協力事業 – 公益財団法人 九州先端科学技術研究所

交流・協力事業

第63回 ISIT 定期交流会

■日時
平成21年4月22日(水)
講演会 15:30~17:00
交流会 17:00~18:00

■会場
福岡 SRP センタービル(ももちキューブ)
2階 SRP ホール
(福岡市早良区百道浜2丁目1-22)

■テーマ
「モノづくりとはちがうサービス産業の技術 -数学が産業の中心になる-」

■講師
鎌谷 直之(かまたに なおゆき)氏
(株)スタージェン 情報解析研究所所長
理化学研究所 ゲノム医科学研究センター グループディレクター
東京女子医科大学 客員教授

■内容
 米国発の金融危機が世界中を混乱に陥れている。しかし、金融の暴走がほとんど無かった日本が、先進国の中では最も経済的打撃が大きいという皮肉な結果になっている。これは、日本の経済が輸出製造業に依存しすぎていたからだと考えられている。モノづくりの重要性は言うまでもないが、加えてサービス産業の比率を大幅に向上させる必要がある。しかも電子製品や自動車などの高価値な製造業が日本を支えてきたように、サービス産業も高価値な内容にする必要がある。高価値のサービスを提供するためには、製造業とは異なる、サービス産業のテクノロジーを発達させる必要がある。
 モノづくりとサービス産業の大きな違いは、前者が「確実性と均一性」を特徴とするのに比較し、後者は「不確実性と多様性」を特徴とすることである。モノづくりには確実性がかかせず、確実な過程を繰り返せば均一なものができる。これに比べ、サービス産業の対象は人間である。人間をつくる遺伝の過程は不確実な過程であり、不確実な過程を繰り返すと多様なものができる。これを均一にすることは本来不可能であり、不確実性と多様性への挑戦はサービス産業の宿命である。
 高価値のサービス産業のためのテクノロジーは、この不確実性と多様性に挑戦する技術で無ければならない。私は、それは情報解析と統計学であると考えている。不確実な過程を前提に良質のサービスを提供するためには、多様な結果を常に収集し、分析をすることにより改善を図る必要があるからである。

■講師プロフィール
1948年 福岡県生まれ
1973年 東京大学医学部卒業
2001年 東京女子医科大学大学院先端生命医科学系専攻遺伝子医学分野教授
2003年 理化学研究所遺伝子多型研究センター、情報解析研究グループディレクター(併任)
2008年 情報解析研究所を設立し、所長に就任
◇著書
 「遺伝統計学入門」「名医の図解 痛風を治す生活読本」
 「実感と納得の統計学」「尿酸値が高い人が読む本」
 「これならわかるデータを活かすポストゲノム時代の遺伝統計学」
 「画像で診る膠原病・リウマチ性疾患」他

■主催
 財団法人九州先端科学技術研究所(九州先端研 ISIT)

■後援
 福岡市

■参加者
 49名